「脱対米プロジェクト」結成までの歩みと理念
(1)2017年夏元外交官の天木直人さんが衆議院東京21選挙区(立川・日野・国立他)への立候補を決意し、メールマガジン読者に協力を要請し、話し合いの場を持ちました。

(2)2017年10月の衆議院選挙、無所属で立候補し、自民党・希望の党・社民党(共産党推薦)の政党候補者と闘いましたが、敗北します。

(3)2018年9月より、天木さんは立川市を中心に「天木塾」を開催します。農業と貿易、日米地位協定、安保法制など様々な専門家と対談を行いました。メルマガを始め、週刊金曜日・たんぽぽ舎通信などのイベント紹介欄で宣伝しました。2019年3月まで合計9回開催します。

(4)2019年春、こうした国政選挙と天木塾で協力してきたメンバーが話し合いをもち、「自立した運動体を作ろうではないか」との結論になり、「脱対米プロジェクト」を立ち上げることにしました。ネーミングの通り、「対米従属の政治を変えたい、転換したい」との趣旨です。

【理念の説明】
天木さんが主張するように、アメリカ政府は日本国家の上に君臨しています。日米同盟(日米安保)で好き勝手に軍地基地を置き、軍事訓練を行っています。かってのベトナム戦争のようにアジアに戦争が起きれば、ここが出撃拠点となります。2015年7月、安保法制(注)の国会通過により自衛隊の海外派兵、戦争参加が容易になりました。すでに、平和を謳った憲法9条も骨抜きになっていますが、こんどはその9条の条文を変えることによって自衛隊(軍隊)の地位を高めようとしています。

安倍首相はじめ自民党の面々は口を開けば「中国の軍事的脅威、南西諸島への進出に対抗しなければならない」tといいますが、国交のある国ですから、乗り込んでいって、話し合いをすればいいのです。中東の外交官だった天木さんは、イラク戦争当時の小泉首相に「アメリカに追従して戦争にするな」と必死に具申しましたが、拒否されました。それは日本政府に外交努力がなく、外交政策が不在だったからです。安倍首相も海外訪問は好きですが、中国など肝心の懸案国家は素通りです。平和外交が不在なのです。

しかし、兵器だけはアメリカの言いなりに大量に買い求め、軍事費を膨張させています。その一方で財政難を理由に消費税をアップさせようとしています。

こうした政治の流れを見てきて、天木さん同様、「もうアメリカ追従の政治はやめてくれ」「平和憲法の精神に立ち返り、アジア近隣国家と平和外交をやって欲しい」との願いが、私たち「脱対米プロジェクト」の希望であり、理念です。

【決意】
天木さんを通して政治に関わってきた私たちですが、新しい政治の流れをつくるために、会を立ち上げ、微力ながら奮闘していくことを決意しました。多くの関係者のみなさん、日本国民のみなさん、会結成への理解と賛同、そして御支援をお願いいたします。

2019年5月     「脱・対米プロジェクト」参加者一同

(注)安保法制とは

「我が国及び国際社会の平和及び安全の確保に資するための自衛隊法等の一部を改正する法律」と「国際平和共同対処事態に際して我が国が実施する諸外国の軍隊等に対する協力支援活動等に関する法律」の総称、平和安全法制関連2法ともいう